収録方法
スタジオに望まれる音響特性
音響収録用に設計されたスタジオは一般に以下の条件がそろっている。 - 音響遮蔽
外部の音がどの程度中に漏れないかの条件。80dB程度が理想的 - 空調騒音
20dB程度が望ましい - 音響反射
収録目的とするか、単音の音サンプルの収録のためには できるだけデッド(残響時間100msec程度)な特性が望ましい。また、クラシック音楽
の演奏収録では、ホールの残響の環境が望ましい。
お茶の水アネックス4階メディアスタジオ2 音響収録
本スタジオは'06年9月にオーディオオーサリングの実験のために、15号館実験室から移転して新設された。基本的には編集室であるが、音響収録も
可能とするため、入れ子構造で音響遮蔽部屋を創った。
参考:スタジオ15301
本スタジオは'04年3月にオーディオオーサリングの実験のために、それまでのノンリニア映像
編集室からさらに音響特性を改善した。このスタジオは05年度まで使用された。参考のために音響特性の特徴を記す。
を目的として改装したが、建物自体の制約のため、理想的な状況では改善できない点、
また空調はたてものの構造上変更が無理であった。特に、空調は、建物の構造上、変更が 無理であった。結局、スタジオの主目的は
音響あるいは映像の編集であり、収録は、その機能の一部として捉えるが収録環境としては
特性はあまりよくない。また、収録時には、雑音、騒音を抑えるための工夫も必要である。
ケーブルの種類とコネクタ
オーディオ機器の接続にあたり、バランス/アンバランスの概念を把握することと、
これに対応するケーブルあるいはコネクタを理解することが重要である。
バランスはグランド(コモン)が+と-の中間に位置するもの。また、アンバランスは、
+-のいずれかが接地(グランド)になっているものである。一般に業務用の配置はバランスで
あり、民生のオーディオ機器はアンバランスのものが多い。バランスのメリットは、雑音を
拾いにくい点、アンバランスのメリットは簡易なケーブル構成である点である。
- アンバランス
- RCAピン (オーディオピン)
- 標準プラグ、ミニプラグ それぞれステレオ/モノラル あり
- バランス
コネクタは全てについておす/めすの形状がある。
ケーブルの詳細は省略するが、同軸ケーブル、2芯,3芯ケーブルなどを区別して 理解する必要がある。
一人多重奏の実現方法
- ドンカマ
これは、拍(ビート)をあらかじめ録音し、これを聞きながら各パートを録音する。
多重奏曲を1パートづつ録音しても、このビートパートがあるために、編集時に
曲の同期が取れる。特に、ポップスの場合は、ドラムスを先に録音し、他をその後に 録音するのが一般的である。 - ドンカマなし
拍のあるパートを先に録音し、これに合わせて、他パートを録音する。
*ドンカマはクリック音として、MIDI制御でPROTOOLS内で行える。
airの収録
無音区間は演奏区間と同様に必要である。曲の冒頭、中間の休止部分、最後部。これらは
まったくの無音区間にするのは、不自然であるため、ホールなどでは、なにも演奏をしな
い状態での音響収録を行い、これを編集時に用いる。収録環境でのairの収録を忘れないことが 重要である。