VineLinux 2.5 のインストール

  教卓のパソコンで実際にインストールしながら説明をしますので、 プロジェクタや机のモニタを見ながら同様の操作を行ってください。

CD-ROMからインストーラを起動

  パソコンを起動し、配布されているVineLinuxのCD-ROM (CD-Rですがフリーなので問題ありません)をドライブに入れます。BIOSの設定が、 ハードディスク(HDD-0)よりもCD-ROMからのブートが優先されるようになっていれば、 下図のようにVineLinuxの最初の画面になります。

booting

  ここでは「Enter」を入力し、GUIを使ったインストーラーを選択します。 もしインストールするパソコンのビデオカードが特殊でGUIのインストーラが機能しない場合には、ここで「text」と入力するとGUIなしでインストールを行うことができます。

Language Selection (インストールに使用する言語の選択)

  マウスで「Japanese」を選択し、画面右下の「Next」ボタンを押します。

キーボード設定

  キーボードモデルは「Japanese 106-key」、キー配置は「Japanese」を選択します。 テストは不要です。 画面右下の「次」ボタンを押します。

  古いMacやワークステーションに慣れている人は英語キーボードを選択するのもよいでしょう。 なお、英語キーボードと日本語キーボードでは記号類の位置が異なります。

マウス設定

  今回のパソコンのマウスはLogitechのFirstMouse+(PS/2接続)です。 「Logitech」の「MouseMan+/FirstMouse+ (PS/2)」を選択し、 画面右下の「次」ボタンを押します。 USB接続ではありませんので注意しましょう。

Vine Linuxの世界へようこそ

  Vine Linuxのマスコット(?)は葡萄です。画面右下の「次」ボタンを押します。 ちなみに、Linuxのマスコットはペンギンです。BSD系のOSはデーモン君です。

Vine Logo

インストールオプション

  インストールの種類は「インストール」の「すべて」を選択します。

パーティション分割方法の選択

  「インストーラが自動的にパーティション設定を行う」を選択します。 ディスクの先頭にすでにあるWindows XPの入っているパーティションは保持し、 残りの空き領域全体にVine Linuxを入れます。

  今回は、Windows XPとVine Linuxの両方が起動できるように設定をします。 1台のパソコンで2つのOSを切り替えて起動するのを「デュアルブート」、 複数のOSを切り替えて起動するのを「マルチブート」と呼んだりします。

パーティション

  Linux用の領域は、さらにいくつかに自動で分割されます。 ここでは自動で設定されたパーティションの分割を受け入れることにします。

ブートローダインストール

  ブートローダに関する設定を行います。 ブートローダはOSが起動する前に動作するプログラムで、 OSのインストールされている場所からOSを起動する役割があります。

  Vine Linuxは、 Linuxの古典的なブートローダであるLILO(りろ)を標準として採用しています。 LILOには今回のように複数のOSがインストールされている場合に、 パソコンの立ち上げ時に起動するOSを選択できるようにする機能があります。

  先頭のWindows XPのパーティションを選択し、 「windows」というブートラベルを設定しましょう。 ここでつけたラベルは、LILOの起動時に表示されるOS一覧に使用されます。

ネットワーク設定

  実験室では、パソコンは起動時にDHCPという方法を使ってサーバにアクセスし、 IPアドレスなどを取得することができます。 ここでは「DHCPを使用して設定」を選択します。

言語サポートの選択

  あって損はないので、「English (USA)」にチェックを入れておきます。

タイムゾーンの選択

  「アジア/東京」が選択されていますので、そのまま「次」を押します。

アカウントの設定

  UNIX系OSでは、パソコンの管理者を「root」(るーと)といいます。 「rootのパスワード」フィールドにパスワードを入力します。 「確認」フィールドにも同じものを入力します。 6文字以下のものは短すぎるので受け付けられません。 7〜8文字にしましょう。 大文字、数字や記号を入れておいた方が多少安全です。

  UNIX系OSでは、普段は「root」としてログインすることはありません。 各自が自分のユーザアカウントでログインします。 ここでは、班全員のアカウントを作成します。 ここで、数字で始まるアカウント名は受け付けられませんので、 学籍番号そのままは使えません。「ki」から始めるか、 自分の名前やニックネームにしましょう。

パッケージグループの選択

  VineLinuxはCD1枚に収まっていることもあり、あまり選択の余地がありません。 デスクトップ環境の「GNOME」(ぐのーむ)を選択し、 「NotePC」は選択せずに「次」を押します。

ビデオカードの設定

  「NVIDIA GeForce2 MX」が自動で認識されます。 ちなみに読み方はNVIDIA(えぬびでぃあ) GeForce(じーふぉーす)。

インストール準備完了

  ここまでは長かったでしょうか。 慣れると早いんですけどね。

パッケージのインストール

  しばし待たれよ。30分ぐらいでしょうか。

起動ディスクの作成

  起動ディスク(フロッピーディスク)は、ハードディスクの障害などが原因で ハードディスクからOSが起動しなくなった場合に必要となります。 間違えてLILOを消してしまったときにも、起動ディスクがあればブートできます。 よって、必ず作成しましょう。

  今回は、明日の解体までに障害が起こる確率は極めて低いので省略します…。 「ブートディスク作成を省略」にチェックして「次」ボタンを押します。

モニタの設定

  これも自動で設定されるだろうとタカをくくっていると、設定されません。 そして、EIZOのところを探すと使っているモニタの型番がありません。 ここでEIZOのサイトを調べて似ているモニタに設定してしまう手もありますが、 ここでは「汎用」を選択し、 「Generic Non-Interlaced SVGA, 1024x768 @ 60 Hz, 800x600 @ 72 Hz」 を選択します。

Xのカスタム設定

  Microsoft Windowsでは、ウインドウをどこに表示するかといったウィンドウの管理は OSの機能として組み込まれていますが、 UNIX系のOSでは、ウインドウを管理するウィンドウシステムはOSとは別に存在します。 その標準がX Window System、略してXと呼ばれます (そのパソコン版はXFree86といいます)。

  Xを使うときには、画面の解像度や色の数(色深度)はXが管理しています。 ここでは、色深度は「True Color (24 Bit)」、 画面の解像度は「1024x768」を選択します。 「設定のテスト」ボタンを押し、正しくデスクトップが表示されるか確認します。

  テスト画面では正しくデスクトップが見えるはずなので、「はい」ボタンを押します。

インストール完了

  「終了」ボタンを押すと終了の処理が行われ、 ドライブからCD-ROMがejectされてパソコンが再起動します。 パソコンが再起動されるとすぐにドライブのトレーが戻ってしまうので、 ejectされたときに素早くとるか、あとからejectボタンを押して ejectするかのどちらかにします。

Vine Linuxの起動

  まずLILOが起動し、「linux」「linux 2 2 up」「windows」の選択画面が一瞬出ます。何もしなければ「linux」が選択されたことになりVine Linuxが起動します。 「windows」というのがインストール時に追加した項目で、 これを選択するとWindows XPが起動するはずです。 なお、「linux 2 2 up」を選択すると古いversionのLinuxが起動します。 通常は使う必要はありません。

  Windowsと違い、起動時にどんなソフトを起動しているかが表示されます。 「すべて」でインストールしているので、サーバ関連のソフトも起動しています。

ログイン

  誰か一人がログインします。 なお、設定すれば他のパソコンから他の人が同時にログインすることもできます。

ログアウト

  雰囲気を味わったら、今日のところはログアウトしましょう。

Logout

システムの停止

  停止を選んで「root」とrootのパスワードを入力すると、 システムの終了処理が始まります。 Windowsでも同じですが、正しい終了処理をしないとディスクの論理エラーが 発生して悲しいことになります。

  ソフトウェアを終了させていく過程が表示されます。 1つだけ「FAILED」と表示される項目がありますが、 これはサウンドデバイスの設定をまだ行っていないからです。 今は気にしなくてかまいません。

やった!終わりだ!

  パソコンが停止したら、電源プラグを抜いて終わりにしましょう。