情報メディア学科 コンピュータ基礎および演習I・ワークショップI Linux インストール
Vine Linux のインストール
ネットワークからのインストール

 

- ネットワークインストール

PC の CD ドライブから Vine Linux の CD が起動できない場合、 ネットワーク上のサーバからファイルをダウンロードしながらインストールを行うことを試みる。

なお、ここでは一般的なノート PC に Vine Linux 2.6r1 をインストールする手順について説明している。 機種によってはこれと異なるメッセージが表示される場合があるが、 基本的にはここで示すような設定でインストールを行ってほしい。

- 起動フロッピの作成

ネットワークインストールを行うための起動ディスクを、 以下の手順に従い作成する。

  1. 起動フロッピ作成ファイルのダウンロード
  2. Windows を起動し、 適当な一時作業用フォルダを作成し次の 3 つのファイルをダウンロードする。

  3. 起動フロッピの作成
  4. ファイルをダウンロードしたフォルダを開き、 「mkfdnet.bat」をダブルクリックして起動する。 すると、フロッピディスクをセットするように促すメッセージ (英語) が表示されるので、 フォーマット済の未使用のフロッピをドライブにセットし、 Enter キーを押すとフロッピに書き込みが始まる。

- インストール手順

  1. フロッピからの起動
  2. 再起動し、先ほど作成した起動フロッピから起動する。 上図のような画面が表示されるので Enter キーを押し起動する。

  3. Choose a Language
  4. 使用する言語を指定する。
    ここでは Japaneseを指定する。

    なお、ここからのインストール画面では Tab で 項目間を移動し、スペースあるいは Enter で項目の要素を選択する。マウスは使用できない。

  5. キーボードの種類
  6. 通常の日本語配列のキーボードであれば、 jp106を選択する。

  7. インストール方法
  8. サーバからファイルを取得する際に、 どのアクセス手段を用いるか指定する。
    ここでは、HTTPを指定する。

  9. TCP/IP の設定
  10. この PC の IP アドレス等のネットワークの設定を行う。
    実験室には DHCP というネットワークの設定を自動で行う仕組みが備わっているので、 動的 IP 設定を使用する (BOOTP/DHCP) を選択する。

    自宅等別の場所で作業を行う場合、その環境に合わせた設定を行ってほしい。

  11. HTTP のセットアップ
  12. ファイルを取得するサーバ名、ディレクトリ名を指定する。

    ここでは次のように指定する。

  13. マウスの選択
  14. マウスのモデル、ボタン数を設定する。
    通常のノート PC 内蔵のポインティングデバイスの場合 Generic - 2 Button Mouse (PS/2) または、 Generic - 3 Button Mouse (PS/2) である。 これは後から変えられるので、今は当てずっぽうで設定しておいて構わない。

    「Generic - 2 Button Mouse (PS/2)」を選択した場合、 3ボタンマウスをエミュレートしますか? を選択しておく。

  15. Vine Linux インストーラ
  16. OKを押し次へ進もう。

  17. インストールの種類
  18. すべてを選択する。

  19. ディスクパーティション設定
  20. Partition Magic により Linux の領域を作成済みであり、これを手動で設定するので、 Disk Druid を選択する。

  21. パーティション設定
  22. Partition Magic で作成したパーティションをどのように使用するかを設定する。

    Linux で用いるファイルシステムは、主に「ext3」と「swap」の2種類である。 ext3は通常のファイルを格納するために用い、 swapは仮想メモリと呼ばれるディスクの一部を主記憶領域 (メモリ) として使う仕組みで用いる一時的な記憶領域である。

    Linux では Windows のようにドライブという概念はなく、 全てのファイルを一つの階層構造の中で扱う。 パーティションを階層構造の一部に組み込み、 利用できるようにすることを「マウント」と呼ぶ。 「マウントポイント」とは、パーティションと階層の対応づけを示したものである。 また、階層構造の最上位を「 / (ルート) 」と呼ぶ。

    ここでは、Partition Magic で作成した約 2500MB の ext3 の領域を 初期化 し、 / にマウントするように設定する。 また、約 500MB のswap の領域を利用できるようにする。

    具体的には、画面下半分のパーティションの一覧表から タイプが「ext3」となっている行を選択し、 ボタン「編集」を押す。

  23. パーティション追加
  24. 次に現れたダイアログに対し、 「マウントポイント:」に「/」と入力し、 ボタン「ファイルシステムオプション」を押す。

  25. ファイルシステムオプション
  26. ファイルシステムタイプ」を選択する。 その右が「ext3」となっていること、 「不良ブロックをチェック」が選択されていないことを確認し、 OK を押す。

  27. パーティション追加
  28. 先ほどの「パーティション追加」の画面にもどるので、 OK を押し次に進む。

  29. 警告
  30. 「ブートパーティション / はこのアキーテクチャでのブートに適していません」 という警告メッセージが出力されることがあるが、 Vine Linux では問題なくブートできるので、 「とにかく追加」を押す。

  31. パーティション設定
  32. 設定が完了すると、先ほどのパーティション設定の画面に戻る。
    OKを押して次に進もう。

  33. フォーマット警告
  34. データが消去され、フォーマット (初期化) を行うパーティションが一覧表示され、 確認を求められる。

    フォーマットされるのは ext3swap のパーティションのみで、 他のパーティションが含まれていないことを確認しておこう。
    もし、 ext3, swap 以外のパーティションが含まれてしまった場合、 「いいえ」を押して元の画面に戻ることができる。

  35. ブートローダの設定
  36. PC の電源を入れたときに、 ディスクから OS を読み込み動作させるソフトウェアを「ブートローダ」と呼ぶ。 ここでは、Linux 用のブートローダ「LILO」を用い Linux を起動する設定を行う。 なお、 Windows と Linux の起動選択は Windows 側のブートローダ (NTLDR) で行う。

    ここでは、LILOを使用 を選択する。

  37. ブートローダの設定
  38. ブートレコードを書き込む場所を選択する。
    ここでは、/dev/hda3 ブートパーティションの最初のセクタを選択する。

  39. ブートローダの設定
  40. 次にブートローダのパラメータ設定を行う。
    ここでは、カーネルパラメータは空欄のままにし、 LBA32 の使用を強制 は選択しないでおく。

  41. ブートローダの設定
  42. 起動時に表示されるメニュー項目の編集を行う。

    Windows と Linux の起動選択は Windows 側のブートローダ (NTLDR) で行うので、ここでは何も設定せず OK を押す。

  43. 言語サポート
  44. Japanese が選択された状態なので、このまま OK を押す。

  45. タイムゾーンの選択
  46. アジア/東京 を選択する。

  47. root パスワード
  48. Linux では、 コンピュータを管理するための特別な権限を持つユーザを「root (ルート) 」と呼ぶ。 これは Windows での Administrator に相当する。また、 root を「スーパユーザ」と呼び、 一般ユーザと区別する。 ここでは root のパスワードを設定する。

    「root のパスワード」と「再入力」にパスワードを入力する。

  49. ユーザの追加
  50. ここではユーザは追加せず後に行うので、なにも入力せず OK を押す。

  51. パッケージグループの選択
  52. 「GNOME」と「NotePC」の双方を選択する。

  53. ビデオカードの設定
  54. Linux では X Window System という GUI システムを使用する。 X の設定のためにビデオカードを指定する。

    ほとんどの場合、ビデオカードは自動的に選択されるので、そのまま OK を押す。

  55. インストールの開始
  56. OK を押してインストールを開始しよう。

  57. パッケジーのインストール
  58. インストールには約 20 分程度要する。
    ネットワークやサーバの混雑状況によっては、さらに多くの時間を要することがある。

  59. ブートディスクの作成
  60. トラブル等で内蔵のディスクから Linux が起動しなくなった場合に用いる緊急用起動ディスクを作成する。
    フォーマット済のフロッピディスク 1 枚を用意し、指示に従いディスクを作成する。

  61. モニタの設定
  62. この PC のモニタ (ディスプレイ) を選択する。
    通常の XGA (1024ドット×768ドットの表示画面) のノート PC の場合は、 Generic Laptop Display Panel 1024x768を選択する。

  63. X 設定のカスタマイズ
  64. X における表示色数と解像度の設定を行う。
    ここでは「色深度」をTrue Colorに、 「解像度」を1024x768に設定する。 また「ログインの種類」を「グラフィカル」に設定する。

  65. 完了
  66. インストールが完了した。再起動しよう。
    その際に、フロッピディスクは取り出しておこう。

 

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