推奨機以外の機種で CD を用いて Vine Linux の CD をインストールを行う方法を説明する。
なお、ここでは Linux に対応した一般的なノート PC に Vine Linux 2.6r1 をインストールするときの手順を示している。 機種によってはこれと若干異なるメッセージが表示される場合があるが、 基本的にはここで示すような設定でインストールを行ってほしい。
いったん PC の電源を OFF にする。外付けの機種の場合、フロッピディスクドライブと CD ドライブを接続しておく。また、それ以外の機器、例えば外付けのマウス等は接続しないでおく。
Vine Linux 2.6r1 の CD をドライブにセットし、CD から起動する。 CD からの起動方法は機種により異なる。 例えば推奨機種の場合、「IBM」の起動画面が表示されたところで素早く F12 キーを押すと起動デバイスの選択画面となり、 CD が選択できる。
上図のような画面が表示されたら Enter キーを押し、 インストーラを起動する。
上図のような画面が表示されインストールのための設定を行っていく。 Japaneseを選択し、画面右下のボタン「Next」を押す。
画面が正しく表示されない場合、強制的に再起動をし、 先ほどの画面で boot: に続けて lowres または text と入力し Enter キーを押し、低解像度またはテキストモードでのインストールを試みる。
通常の日本語配列のキーボードの場合次のように設定し、 画面右下のボタン「次」を押す。
Linux では X Window System という GUI を使用する。 X でのマウス等のポインティングデバイスの設定を行う。 機種により 2 ボタンのものと 3 ボタンのものがあり、ホイール上のボタンを含めて 3 ボタンとして機能する場合もある。間違って設定してしまっても後で変更が可能なので、ここでは当てずっぽうで良い。
上図のような画面が表示され、さらにインストールのための設定を行っていく。
インストール方法として、新規でインストールするか、すでにインストール済みの旧版の Vine Linux をアップグレードするか等の選択を行う。
ここでは、 インストール → すべてを選択する。
Linux の領域はすでに準備したので、 Disk Druid を使用して手動でパーティション設定 を選択する。
パーティションをどのように使用するかを設定する。
Linux で用いるファイルシステムは、主に「ext3」と「swap」の2種類である。 ext3は通常のファイルを格納するために用い、 swapは仮想メモリと呼ばれるディスクの一部を主記憶領域 (メモリ) として使う仕組みで用いる一時的な記憶領域である。
Linux では Windows のようにドライブという概念はなく、 全てのファイルを一つの階層構造の中で扱う。 パーティションを階層構造の一部に組み込み、 利用できるようにすることを「マウント」と呼ぶ。 「マウントポイント」とは、パーティションと階層の対応づけを示したものである。 また、階層構造の最上位を「 / (ルート) 」と呼ぶ。
ここでは、先ほど作成した約 4500MB の ext3 の領域を 初期化し、 / にマウントするように設定する。 また、約 500MB のswap の領域を利用できるようにする。
具体的には、パーティションの一覧表から タイプが「ext3」となっているところを選択し、 ボタン「編集」を押す。
次に現れたダイアログに対し、 「このパーティションのファイルシステムを何に指定しますか?」の 「フォーマット時のパーティションタイプ:」を選択し、
その右の「ext3」を選択する。 次に「マウントポイント:」を「/」に設定する。
「不良ブロックをチェックしますか?」は選択しないでおく。
途中、「警告: ブートパーティション/はこのアーキテクチャではブートに適していません。」というメッセージが表示されることがある。 が、これは Vine Linux 2.6r1 では特にブートの問題はないので 「とにかく追加」を押す。
設定が完了しボタン「次」を押す前に、 パーティションの設定が次のようになっていることを確認しておく。
PC の電源を入れたときに、 ディスクから OS を読み込み動作させるソフトウェアを「ブートローダ」と呼ぶ。 ここでは、Linux 用のブートローダ「LILO」を用い Linux を起動する設定を行う。 なお、 Windows と Linux の起動選択は Windows 側のブートローダ (NTLDR) で行う。
具体的には次のように設定する。
ネットワークインタフェースの IP アドレス等に設定を行う。
実験室や学内の情報コンセントには、 DHCP と呼ばれるネットワークに関する設定を 自動的に行う仕組みが備わっているので、 「DHCPを使用して設定」と 「起動時にアクティブにする」を選択する。
「Japanese」を選択する (通常はすでに選択された状態のはず) 。
タブ「場所」の「アジア/東京」を選択する。
Linux では、 コンピュータを管理するための特別な権限を持つユーザを「root (ルート) 」と呼ぶ。 これは Windows での Administrator に相当する。また、 root を「スーパユーザ」と呼び、 一般ユーザと区別する。 ここでは root のパスワードを設定する。
画面上部の「root のパスワード」と「確認」にパスワードを入力する。 入力欄下に「root パスワード確定」と表示されれば正しくパスワードが設定される。
なお、「このシステムに追加する他のユーザのアカウント」はここでは作成せず、 後に行う。
「GNOME」と「NotePC」の双方を選択する。
Linux では X Window System という GUI システムを使用する。 X の設定のためにビデオカードを指定する。
ほとんどの場合、ビデオカードは自動的に選択されるので、このままで良い。
インストールの準備が完了した。
インストールが行われる。これには 20 分程度要する。
トラブル等で内蔵のディスクから Linux が起動しなくなった場合に用いる緊急用起動ディスクを作成する。
フォーマット済のフロッピディスク 1 枚を用意し、指示に従いディスクを作成する。
この PC のモニタ (ディスプレイ) を選択する。
通常の XGA (1024ドット×768ドットの表示画面) のノート PC の場合は、 「汎用」→「Generic
Laptop Display Panel 1024x768」を選択する。
X における表示色数と解像度の設定を行う。
ここでは「色深度」を「True Color」に、 「画面の解像度」を「1024x768」に設定する。
また「ログインの種類」を「グラフィカル」に設定する。
ボタン「設定のテスト」を押し X Window System が動作するか確認しておく。 うまく動かない場合、「色深度」や「画面の解像度」を変更してみると良い。
インストールが完了した。再起動しよう。
その際に、インストールに用いた CD やフロッピディスクは取り出しておこう。
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